オンラインカジノが国内で大きな注目を集めるようになったのは、2000年代前半でした。
当時、インターネットの常時接続・高速接続が登場し大きな注目を集めると共に、それまでインターネット上ではできなかったことができるようになったために新しいサービスが多々登場しました。
国内におけるオンラインカジノもその一つです。
オンラインカジノそのものは1990年代後半から既にその姿を見せていたのですが、国内で大きな注目を集めるに至ったのは2000年代初頭のものが初めてでした。
「インターネットはこんなことまでできるのか」という驚きや衝撃を世間に与えた一方で、オンラインカジノによる逮捕者も出てしまいました。
オンラインカジノで逮捕されるのか
オンラインカジノによる逮捕劇は当時のメディアでも大きく取り上げられました。
そのため、オンラインカジノに対してのイメージが悪くなってしまった人も多かったことでしょう。
インターネットの普及期ということもあり、まだまだ昨今程個人による情報発信が盛んではなく、既存メディアの影響力が強い時期でした。
そのため、「オンラインカジノによる逮捕者が出た」というニュースによって、オンラインカジノに対するイメージが悪化してしまうと共に、未だにその当時の報道の影響でオンラインカジノに対してあまりよくはないイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
しかし、この逮捕劇は実情を理解すれば、実はオンラインカジノはさほど関係ないことであることが分かります。
確かにオンラインカジノが関係していることではありますが、逮捕された理由は「オンラインカジノだから」ではなく「ギャンブルだから」です。
逮捕劇の深層
なぜオンラインカジノで逮捕者が出たのか。
当時、まだまだ家庭でインターネットができる人は少なかったため、「インターネットができる」を売りにしたサービスが多々登場しました。
漫画喫茶の走りと言えるでしょう。
その中で、インターネットだけではなく、オンラインカジノができることを売りにしたものも登場しました。
それらが俗にいうカジノカフェやインカジですが、そこで逮捕者が出ました。
インカジやカジノカフェは、営業形態としては通常の喫茶店なのですが、そこでオンラインカジノを有料にて提供していたのです。
これが法に引っかかりました。
国内ではギャンブルは禁止されていますが、オンラインカジノは海外のサーバーということでグレーゾーンでした。
しかし、オンラインカジノを「お客からお金を取って提供した」となると、海外のサーバーではあっても「お店でギャンブルを提供した」になりますので、賭博斡旋として逮捕されました。
この話のポイントとして、「オンラインカジノを斡旋した」ではなく、「賭博を斡旋した」ことによる逮捕です。
つまりオンラインカジノではなく、花札や麻雀等をお金を賭けて提供していれば逮捕されていたことになります。
それでも報道では「オンラインカジノが」として大々的に報道されました。
メディア側としてもオンラインカジノという、それまでになかったものによる逮捕劇とあって大々的に報じたのでしょう。
しかし、問題の本質は「オンラインカジノだから」ではなく「お金を取ってギャンブルをお客に提供した」からによる逮捕です。
この点を混同している人はとても多く、未だにオンラインカジノに対してマイナスなイメージを抱いているとすれば残念な話であると共に、「オンラインカジノで逮捕されたわけではない」という点は知っておいていただきたい部分と言えるでしょう。
賭博をビジネスにしたのが問題
国内では賭博は法律によって禁止されています。
ギャンブルとして認められているのは競馬や競輪など、いわゆる公営ギャンブルのみであって、それ以外のギャンブルは、例え友人とトランプゲームの際にお金を賭けたとしても「違法」です。
つまり、オンラインカジノが論点ではありません。
それを裏付けるかのように、インカジやカジノカフェによる逮捕者は基本的には店長や経営者、スタッフといった「運営サイド」であって、プレイヤーサイドではありませんでした。
このように、インカジやカジノカフェの逮捕劇について、しっかりと理解すると「オンラインカジノによって逮捕された」という報道が、いわば誇張されたものであることが分かるのではないでしょうか。
まとめ
インカジやカジノカフェによって逮捕者が出たのは事実です。
オンラインカジノを有料にて提供していたことが法律に引っかかったからですが、オンラインカジノを普通に楽しんでいたことで逮捕された訳ではありません。
しかしながら、インカジやカジノカフェで逮捕者が続出した際、「オンラインカジノ」という言葉が多々使われたことから、オンラインカジノに対して悪いイメージをお持ちの方も多いのでしょう。
とはいえ、実際には悪いどころかクリーンな営業を心がけているのが実情なのです。